所沢に新しくできたサクラタウンという施設に行ってきた。
メインの目的は、大量の本が展示されている角川ミュージアムの見学だ。
3時ごろ現地に到着。遠目からでも特徴的な角川ミュージアムの建物が見えてくる。建築家・隈研吾氏の設計によるものだが、なんつーか、見れば見るほど圧倒されるような、というか、いびつな建物だ。
隈さんすいません。
近寄って思わず壁を撫でてみる。普通にざらざらした岩肌だった。
受付で入館チケットを購入しようとすると、次は17時からといわれる。コロナ対策のせいか入場制限をしているようだ。
とりあえず券を購入、2時間半待ちだ。館内でどこか休める場所を探し、タリーズコーヒーへ入る。1時間近く過ごし、続いて書店「ダ・ヴィンチストア」をのぞく。本はもちろん、ここでしか手に入らないようなグッズもたくさん並んでいる。
ひとしきり書棚を眺め、外へ出るとそろそろ陽が傾き始めている。晴天に恵まれた1日で西の方にくっきりと富士山のシルエットが。高いデッキから武蔵野の台地の向こうに一望できた。
あたりが暗くなりイルミネーションが輝き始める。アイススケートリンクもあって子どもたちが両親に見守られながらぎこちなく滑っている。
これも隈研吾氏がデザインを手がけた武蔵野坐令和神社にも灯がともり、鳥居のネオンも次々と色を変える。せせらぎに光が反射し、幻想的な光景だ。
夜景を堪能するうちに見学の時間になり、ふたたびミュージアムへ。エレベーターで4階へ上り、扉が開くとそこには壁一面を埋め尽くす書物が‥‥
当然ながら本の内容によって分類されているが、その分類がユニークだ。普通に文学だの歴史だのではなくて、詳しくは覚えてないが、細かいシチュエーションに合わせた分類だったように思う。とにかく大量の蔵書に圧倒されて、細かい分類まで見る余裕がなかったというのが正直なところだ。
もちろんこれらの本は自由に手に取ることができ、腰をおろして読みふける人もいる。
ダ・ヴィンチストアと同様、分類の仕方が独特で、一見別のジャンルと思われる本が隣り合っていたりする。どんなコンセプトのもとに本を並べているのか、興味深い。
奥へ進むと吹き抜けになっており、ビルの2〜3階分ぐらいの高さまで書物が並んでいる。見上げると頭がクラクラする。巨大な知の洞窟の底にいるようだ。
階段でひとつ上の階へ上がると、今度は上からこの知の洞窟を見下ろすことができる。
たしかにこの物量には驚かされるが、とてもすべてに目を通すわけにいかない。1、2冊チョイスして館内で読もうとしても、とても滞在時間中に読み終えられるものではない。パラパラめくってみるのが精いっぱい。
そう、何ていうか、ご馳走を前にしておあずけをくらっている気分だろうか。ずらりと並ぶ本の背表紙を前にして溜め息をつくばかりだった。
今回は初めてということもあってざっとまわるだけで終わってしまったが、次回はもっとじっくり、どんな本が並んでいるかチェックしてみたい。