阿佐ケ谷駅に夕方早い時間に着。ネオ書房さんのイベントまで少し時間があったので、周辺をブラブラ歩いてみる。
駅前には昭和の香りの漂うアーケード。最近あちこちで撤去が進み風前の灯のアーケードもここではまだ健在だ。
阿佐ケ谷の前には20年ぐらい前、よく足を踏み入れていた時期があった。
ブルースを聴かせる飲み屋に通い、お店の企画でシカゴ(アメリカのシカゴです)のブルース・フェスティバルを見物に行ったりした。バブルはとっくにはじけていたが個人的にブイブイ言わせてた時代だった。
当時から、いわゆる中央線沿線カルチャーみたいなのに関興味があって、高円寺や吉祥寺の古い喫茶店や古書店なんかによく出没してたんだが、
埼玉在住の悲しさでそんな時期も長くは続かず、ごぶさたしてるうちになんだか20年近い歳月が流れてしまい、今回久々にこの街を訪れた。
アーケードの中に一軒の古本屋さんを発見。
中央線といえば古本の街だ。ブック○フなどの大型チェーンに押され、以前にくらべて数は減ったかもしれないがそこかしこに小さな古本屋がしぶとく生き残っている。
店頭の特価棚をざっと見てから店内へ。海外文学を集めた一角に、酔いどれ詩人チャールズ・ブコウスキーの著書が数冊まとまって並んでいる。ファンが手放したのだろうか。ブコウスキーをモデルにした映画「バーフライ」制作の過程をフィクション化したという長編小説(ややこしい)「パンク、ハリウッドを行く」を購入。
ネオ書房でのイベント終了。店を出ると一軒おいてとなりのビルの2階にジャニスという名のカフェバーが。
ジャニスといえばあのジャニス・ジョプリンのことだろう。名前に惹かれて狭い階段を上って行く。階段の途中にも昔のロック・ミュージシャンのポスターがいっぱい。
カウンターがあるきりの本当にこじんまりしたバーだがアナログのLP盤がずらりと並び、ミニカーやモデルガンも飾ってあり、マスターの趣味が伝わってくるような居心地のいい空間だった。
お店のオリジナルカクテルを飲ませていただく。ふだんあまりアルコールをたしなまない自分にも飲みやすかった。
コロナ以後やはり営業は苦しいということだが、ぜひ持ちこたえていただいて、次に阿佐ケ谷に行った時もまたこのカクテルを味わってみたいと思った。