週の始まり。栃木の佐野というところへ車を引き取りに行く。
降りた駅は無人駅。自動改札も券売機も見あたらない。ホームから薄暗い階段を降りて地下の通路をくぐるともう外の通りへ出てしまう。駅の建物というものがない。
首都圏と呼ばれている一都六県のなかでもこんな場所があるのかと驚いた。
引取り先までは駅からは徒歩で小一時間。大型トラックがバンバン走り過ぎる脇をトボトボ歩く。当然ひと休みできる店なんか一軒もあるわけがない。
横道にそれて水田地帯へ。日差しをさえぎるものもなく、もう少し暑い日だったら熱中症で倒れるところだ。
汗だくになって到着、車を引き取る。エアコンのきいた車内がありがたい。
その車を茨城県の守谷というとこまで持っていき、そこからふた駅先でまた引き取り。
ここも駅から15分は歩く。さっき4,50分歩いたのにくらべたらこのくらいは何でもない。
2台目は千葉県野田市へ運ぶ。次も同じ市内なのだが電車もバスもない地帯。ひたすら歩くよりほかない。今度も40分あまりのウォーキングだった。
3台目を引き取り出発。家の近くを通るのでジムにより30分ばかり風呂につかってウォーキングの汗を流した。
ついでに自宅に寄って汗だくのシャツを着替える。こういうことができるのがこの仕事のいいところだ。もちろん約束の時間までにはちゃんと届けているが。
最後の仕事は都内。着くころは夕方になった。
搬入を済ませ本日の業務も問題なく終了。開放感で急に空腹をおぼえる。駅へ向かいながら食べるところを探した。
さすがに都内は食べるところに不自由しない。たくさんありすぎて迷ってしまうほどだ。午前中歩いた佐野のあたりとはえらい違い。
結局地下鉄入口の手前で見つけたドトールに入った。
店の窓から見える通りは、閑散としていて都内のわりに街が静まりかえっているように感じる。
そういえば今日から4度目の緊急事態宣言なのだった。
千葉や栃木茨城あたりにいるとそれほど感じないが、ふだん騒々しいイメージのある都内が静かだとやはり事態は深刻なんだなと思う。
久しぶりに都内まで来たので秋葉あたりに寄り道してくかと思ったがどうせ店は閉まるのが早いだろうし、さっさと帰ることにした。