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<p>夜8時ごろ仕事を終え、</p>
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<p>事務所を出て駅へ向かう途中、とある県立高校の脇を通ったら</p>
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<p>こうこうと照明に照らされた校庭で、野球部の部員たちが懸命に練習していた。</p>
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<p>きっと彼らのよき青春の思い出になるのだろうと思う反面、</p>
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<p>夜遅くまでご苦労なことだなと、多少気の毒な気分になった。</p>
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<p>社会に出たらイヤでも夜遅くまで働かされるのに。十代のあいだぐらいは遊んどけよ!</p>
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<p>いまはどこの学校もけっこう普通に夜間の部活のための照明設備があったり、年間とおして泳げる温水プールとか、サッカースタジアムとかゴルフコースとか(さすがにそれはない)いろいろあるらしいが、</p>
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<p>そこまで熱心に部活動に励む目的は何かって言ったら、</p>
ぶっちゃけ「勝つ」ことにあるわけで
もちろん体を鍛えるためとか精神修養とかもあるだろうけど
究極の目的は試合で「勝つ」ことだ。
僕は子供のころから、あまり勝ち負けとか他人と競争することに興味がなくて、
そのせいでスポーツにはあまり関心を持たないまま育ってしまった。
当たり前のことだが、自分たちが勝てば相手が負けるわけで
誰かが負けることを望む、という心理がどうしても理解できなかったのかもしれない。
そんなふうに争うことが好きでなければ、勝つことに必死になってる相手に負けるのは当たり前の話で、
そんな負け犬の人生を生きてきました。
今では人間にも動物と同じように闘争本能があり、
みんな仲良く、世界じゅうが平和でありますように、なんてしょせん不可能だと分かってきたのだけれど。
こないだまでやっていたオリンピックにしろ、
自分の国を応援する気持ちは相手の国が負けることを望む気持ちにつながるわけで、
突き詰めればそれは、国と国との戦争にも通じるのではないか。大げさなようだけど。
そんなふうに考えるへそ曲がりな人間なので、やっぱりノレなかったわー、こないだのオリンピック。コロナのことがなかったにしてもね。