それまで働いていた仕事を突然解雇され
とりあえず急場しのぎに夜勤の仕事についた。
時給1000円で週2日、勤務時間は5、6時間というところだ。
これではとてもやってけないので早くきちんとした職につきたい。
クリスマスイブの夜もバイトだった。
この日が年内最後。これにて今年は仕事納め。なんかいろいろとあった一年だがとりあえずおつかれさんという感じだ。
イブが明けたクリスマス当日は茨城へ足を伸ばした。
竜ヶ崎のあたりで昼食をとったあと、リサイクルショップをのぞき、夕方ごろ某アトラクション施設へ。
この日はこの施設で花火が打ち上げられるのだ。
早めに着いて駐車場に停めた車の中で待っていたら頭上の空が厚い雲で覆われポツポツと降り出した。
しだいに雨は激しさを増す。もう入場チケットも買ってしまったので花火が中止にならないことを祈る。
さいわい打ち上げのころには雨も上がり、とっぷりと暮れた園内へ。
会場の池のまわりには大勢の人が集まり始めている。冬休みシーズンのせいかお子さん連れが多い。
寒さに震えながら待っていたら突然腹に響くような音、頭上の夜空に光が炸裂する。
それから15分間、絶え間なく花火が打ち上げられた。
真冬の花火といえば秩父の夜祭りを思い出す。ツアーの添乗員をしていたころ何度か行った。バスを停めた駐車場でお客の帰りを待ちながらたった1人バスの中から窓の外に打ち上がる花火を眺めていたのを思い出す。
コロナの影響で夜祭りも2年続けて中止だろう。
花火を見終え、家路につく。広大な田園地帯が闇に沈み、遠くに家々の灯りが見える。
今年もなんだかいろいろとあった。とりあえず来年までは心静かに過ごせること願いながら車を走らせた。