陸送ドライバーを始める前にほんの一時期、添乗の仕事を請け負った。
しかし働き出してすぐにコロナが広がってしまい、旅行業界も大打撃。こちらも仕事がなくなり開店休業状態になってしまった。
それから2年あまりが過ぎ、僕も添乗には見切りをつけて別の仕事をやっていたが
つい先日、かつての旅行会社から突然「ツアーがまた復活しそうなので添乗をやってくれないか」と連絡をもらった。
まあお呼びがかかるのはありがたいし旅行の仕事も嫌いじゃないので引き受けてしまった。
で、本番のツアーに出る前に現地の様子を知っておくため、旅行社の社員さんたちと一緒に下見に出かけた。
場所は栃木県・日光。戦場ヶ原などのハイキングコースを実際に歩いて下調べする。
今日は朝起きたときから小雨もよう。これ以上ひどい降りになったら本当にハイキング・コースを歩けるのだろうか。
気温も低く肌寒い。下見だからと気を抜いてふだんの服装で来てしまいもっと重装備でくればよかったと後悔。
本格的な登山じゃないからとタカをくくって靴もいつも履いてるやつで来てしまったが、他の方たちを見たらやはり普通のスニーカーなので少し安心する。
一台の車にみんなで乗り込み会社を出発、東北道から日光有料道と乗り継いで現地をめざした。
高速道路から望む山並みは霧がかかって真っ白だ。日光の上の方は冬山のような寒さではないだろうか‥‥
不安を胸にいろは坂をくねくねと上り、まず着いたのが竜頭の滝。お土産屋さんの店内から真正面に流れ落ちる滝が鑑賞できる。
そして本日のメイン、戦場ヶ原へ。
スタート地点の赤沼で車を降り、ふと見ると、なんと、他の社員さんたちがスニーカーからトレッキングシューズに履き替えている。
ゲッ!山を甘く見てたのは俺だけだった‥‥
まあ道はほぼ平たん、半分近くは木道でそれほど心配することもなかった。
寒さもひんやりする程度で、身体を動かしているとちょうどいいくらいの涼しさだ。
湿原を囲む山々には霧が立ち込め、幻想的な光景だった。
ハイキングの終点は湯滝。滝壺を見たあと、上の湯ノ湖へ。名前のとおり温泉のにおいが漂っていた。
驚いたことに日光はまだ桜の木が花をつけており、道路脇にはわずかに残雪も残っていた。本格的な春の訪れはこれかららしい。
ハイキングの所要時間は約2時間半。こんなに山道を歩いたのは実に10年ぶりぐらいだろうか。
最近何でもないところでつまずいたり、足腰のおとろえを感じていたので今回も多少不安だったが、どうにか歩き通せた。
明日あたり、筋肉痛で動けないかもだけど‥‥