日常ゴーゴー!

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映画「すばらしき世界」感想(若干ネタばれあり)

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昨日の映画サービスデーに観たかったのですが夜からバイトだったので、

 

1日ずらして今日の休みに観にいきました。やっぱりバイトがあるとじっくり落ち着いて観れないからね。

 

以下、多少ネタばれありますのでご注意。観てからあまり時間がたってないので、ざっくばらんな第一印象です。

 

「すばらしき世界」は長年刑務所に服役していた役所広司演じる元ヤクザが、出所して第2の人生をやり直そうとする物語です。

 

主人公をとりまく現実の壁は厳しいですが、反面彼のまわりは比較的心あたたかな人たちばかりです。彼を取材してドキュメンタリー番組を作ろうとするディレクターや身元引受け人の弁護士、役所の生活保護の担当者、近所のスーパーの店長など。

 

同じヤクザの世界をテーマにした「ヤクザと家族」もいまヒットしてますが、あちらの暴力的なタッチとはまた違うヒューマンな雰囲気です。

 

とはいえ荒っぽい場面がまったくないわけではなくて、ふだんはおとなしく気が弱そうな主人公が突如豹変するさまは怖ろしい。

 

この映画における役所広司の演技と存在感は特筆ものです。

 

にしても、シャバに出てまじめになろうとしてるはずの主人公が突然キレまくり暴れまくるのはやや不自然な感じもないではないです。本当にこのひと刑務所で更生したんだろうか。まあカッとなりやすい瞬間湯沸かし器みたいな性格だということで説明はつきそうですが。

 

話の中心は主人公をネタに番組を作ろうとするディレクターとの関係かと思われますが、それ以外にもさまざまな人との交流があり、全体にエピソードがとっ散らかってるような感じがないでもないです。話の主眼をディレクターとの番組づくりに徹して、他のエピソードは軽く添え物程度でもよかったんじゃないかと。

 

あとまあ細かいことを言えば、アパートの下の部屋の住人と大ゲンカになって、その後はどうなったんだろうとか、ディレクターと女性プロデューサーは恋人同士らしいがそれも尻切れトンボだし。

 

女性プロデューサーは長澤まさみが演じていますがいてもいなくてもいいような役どころでしたねー(失礼)。

 

「ヤクザと家族」とこの作品とでは、自分は「ヤクザ」のほうをとりますが、これは好みしだいかもしれません。暴力タッチが好きか、ほのぼの系が好きか。

 

いろいろあげつらってしまいましたがけして悪い作品ではないです。前評判が高いのでつい期待し過ぎてしまったんですね。

 

ハートウォーミング系が好きな方にはオススメかと。役所広司を見るだけでもソンはないと思います。